どうも“とつとつ”です。
でも書きましたが、波正太郎の時代小説「鬼平犯科帳」は、私のお気に入りです。
定期的に何度も読み返している作品で、Kindleに入れていつも欠かさず持ち歩いています。
そんな「鬼平犯科帳」好きの私ですが、今日は、鬼平犯科帳 第一巻「本所・桜屋敷(ほんじょ・さくらやしき)」の読書後のあらすじと感想(ネタばれ)を書きたいと思います。
■過去の連載記事
鬼平犯科帳 第一巻
記念すべき第一巻の収録作品は「唖の十蔵」・「本所・桜屋敷」・「血頭の丹兵衛」・「浅草・御厩河岸」・「老盗の夢」・「暗剣白梅香」・「座頭と猿」・「むかしの女」の8篇です。
「本所・桜屋敷」読書後のあらすじと感想
あらすじ
去年の暮れに、長谷川平蔵が捕まえ死罪にした盗賊・野槌の弥平一味のうち、取り逃がした「小川や梅吉」らしい男を、「本所で見かけた」という密告が入った。
これを知らせたのは前任の堀帯刀の与力、佐嶋忠介だった。
密告したのは、佐島の下で働いていた密偵の岩五郎である。
知らせを聞いた平蔵は、武家姿に編笠をかぶり本所へとむかった。
火付盗賊改の御頭が、自らを市中見廻りするというのは珍しいことではない。
だが、これが平蔵にとっての火付盗賊改の御頭に就任以来、初めての市中見まわりであった。
本所は、平蔵の青春の場所である。
父の京都奉行職就任以前、長谷川家は本所・三ツ目に屋敷をかまえていた。
父の死後、江戸に帰ってきてからは、目白台に住んでいた。
以来17年、ほとんど本所へは足を踏み入れてはいなかった。
一刻も早く小川や梅吉を発見せねばならぬ、と思いつつも平蔵の足はなにものかに吸い寄せられるように、入江町の旧邸から出村の方へ歩みを進めた。
そこで平蔵は、同門剣友・岸井左馬之助と再会することとなる。
二人が再会した場所は、かつて若き日の平蔵と左馬之助が剣術を学んだ高杉道場であった。
若き日の二人が想いを寄せていた、ふさの住んでいた出村の桜屋敷も近くにある。
また、平蔵は二十何年ぶりに相模の彦十にも会う。この彦十は、平蔵がまだ「本所の銕」として暴れ回っていた若い頃の知り合いの五十男である。
平蔵は昔のように彦十を連れ、五鉄という軍鶏なべ屋へ入って酒を飲んだ。
さてこの彦十が、野槌の弥平の残党である、小川や梅吉を捜し当てる。
梅吉が隠れているところは、ふさの亭主、服部という御家人の屋敷であった……
感想
第一巻・二話「本所・桜屋敷」です。
長谷川平蔵の生い立ちがこの話で触れられています。
平蔵は父・宣雄が下女のお園に産ませた子で、17歳の時に、長谷川家に後継ぎとして迎え入れられました。
しかし義母の波津は平蔵を当初から「妾腹の子」と手酷く蔑み、憎まれ、その反発から後に家を飛び出します。
平蔵は一刀流の高杉銀平に剣を学び、腕を磨きながらも、本所・深川界隈の無頼漢の頭となり、「本所の鬼」「入江町の銕さん」などと恐れられる放蕩三昧の日々を過ごします。
またこの話では、以後しばしば平蔵を手助けしてくる、剣友・岸井左馬之助や平蔵直下の密偵として活躍を見せる、相模の彦十が登場します。
あと平蔵馴染みの店、軍鶏鍋屋〔五鉄〕も忘れてはいけません。
登場人物
- おふさ - 若き日の平蔵と左馬之助の憧れの人
- 岸井左馬之助 - 平蔵の剣友
- 相模の彦十 - 密偵
- 岩五郎 - 密偵
- 文治郎 - 御用聞き
- 小川や梅吉 - 野槌の弥平の手下
- 服部角之助 - おふさの亭主
- 長谷川平蔵 - 火付盗賊改方長官
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次回予告
次回は、鬼平犯科帳 第一巻「血頭の丹兵衛」の読書後のあらすじと感想(ネタばれ)を書きたいと思います。