どうも“とつとつ”です。
totsu-totsu.hatenablog.com
でも書きましたが、波正太郎の時代小説「鬼平犯科帳」は、私のお気に入りです。
定期的に何度も読み返している作品で、Kindleに入れていつも欠かさず持ち歩いています。
そんな「鬼平犯科帳」好きの私ですが、今日は、鬼平犯科帳 第一巻「老盗の夢(ろうとうのゆめ)」の読書後のあらすじと感想(ネタばれ)を書きたいと思います。
■過去の連載記事
鬼平犯科帳 (一)「唖の十蔵」
鬼平犯科帳 (一)「本所・桜屋敷」
鬼平犯科帳 (一)「血頭の丹兵衛」
鬼平犯科帳 (一)「浅草・御厩河岸」
鬼平犯科帳 第一巻
記念すべき第一巻の収録作品は「唖の十蔵」・「本所・桜屋敷」・「血頭の丹兵衛」・「浅草・御厩河岸」・「老盗の夢」・「暗剣白梅香」・「座頭と猿」・「むかしの女」の8篇です。
「老盗の夢」読書後のあらすじと感想
あらすじ
ずいぶん前に現役を引退した蓑火の喜之助が京都に来てから、二カ月がたった。
喜之助は、「盗まれて難儀するものへは、手を出すまじきこと。つとめするとき、人を殺傷せぬこと。女を手ごめにせぬこと……」の盗人三カ条を守り通した大盗賊であった。
元は大盗賊の頭だった喜之助も六十七と歳を重ねて、身も心もすっかり弱くなってしまった。
その日もむかしの女、お千代の墓参りに出かけた。
その帰り道、お千代そっくりな大女に出会った。
その女は、愛宕郡山端の茶屋〔杉野や〕の茶汲女で"おとよ"という名である。
喜之助は年甲斐もなく、おとよの居る茶屋〔杉野や〕に通い詰める。
おとよと出会ったことで、若かりし頃の、数年がかりの大仕事をすませてのち、酒も女も思うままの贅沢三昧な日々が、老いた喜之助の胸によみがえってきた。
生気がよみがえってきた喜之助は、大女のおとよと静かに過ごすための資金稼ぎに、最後のおつとめを思いたった……
感想
第一巻・五話「老盗の夢」です。
おとよと出会っていなければ、喜之助の余生は違ったものとなっていただけに彼女との出会いは、ほんとうに残念でなりません。
「蓑火の喜之助……その異名の〔蓑火〕のいわれは、暗夜の田舎道に打ち捨てられた蓑や笠へ何の原因もなく、めらめらと火が燃えることがある。田舎の人びとは 魑魅魍魎の怪火とおもい、これを〔蓑火〕とよんだ。大盗賊の異名にしてはわるくない」
と蓑火の喜之助は、真の盗賊の代名詞として好意的に描かれています。
登場人物
- 簑火の喜之助 - 大盗賊
- おとよ - 〔杉野や〕の茶汲女
- 前砂の捨蔵 - 夜兎の角右衛門の手下
- 座頭の彦の市 - 蛇の平十郎の手下
- 印代の庄助 - 野槌の弥平の元手下
- 火前坊権七 - 野槌の弥平の元手下
- 岩坂の茂太郎 - 野槌の弥平の元手下
- 小房の粂八 - 密偵
- 長谷川平蔵 - 火付盗賊改方長官
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次回予告
次回は、鬼平犯科帳 第一巻「暗剣白梅香」の読書後のあらすじと感想(ネタばれ)を書きたいと思います。