とつとつと

文章が書けない、意見が言えない大人が、チラシの裏にでも書いておけばいいことを「とつとつ」と書いていくブログです。

MENU

伊坂幸太郎の小説 「グラスホッパー」読書後のあらすじと感想

グラスホッパー

今回はじめて伊坂幸太郎の小説を読んでみました。

伊坂幸太郎原作の120万部突破ベストセラー小説『グラスホッパー

2015年には生田斗真主演で映画化もされました。

第132回直木三十五賞候補作となった作品です。

あらすじ

鈴木は、27歳の元中学校教師である。2年前、妻をひき逃げ事故で亡くした。

ひき逃げの犯人は、裏の世界では有名な「フロイライン」の社長寺原の息子であったため、その事件はもみ消され罪に問われることはなかった。

鈴木は、寺原の息子に復讐するために教員を辞めフロイラインに入社する。

フロイラインでの仕事は、依存性のある薬物入りの健康食品を売りつけるというものだった。

フロイラインには復讐心で入社する者が多くおり、鈴木にもその疑いがかけられた。

鈴木は教育係を任された比与子から「テスト」をされることになる。

比与子はテストのために街で声をかけ、薬で眠らせた若いカップルを鈴木に拳銃で殺すように命じた。

鈴木が2人を殺すところを寺原の息子が見届けることで、疑いを晴らそうとしたのです。

しかし寺原の息子は、鈴木たちの目の前で車に轢かれて死んでしまう。

鈴木は、寺原の息子が背中を押され、車道に押し出される様子を目撃した。裏社会には、「押し屋」と呼ばれる殺し屋がいるのだという。

比与子は鈴木に、寺原の息子を押した男(押し屋)を探すように指示をした。

鈴木は正体を探るため、男の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。

感想

グラスホッパーは鈴木・鯨・蝉の3人の登場人物の視点でそれぞれ描かれており、交互に主人公が変わっていくストーリー展開です。

鈴木以外はプロの殺し屋です。寺原の息子を押した、押し屋「槿(あさがお)」を軸に接点のない、鈴木・鯨・蝉の3人が絡まっていきます。

前々から気になっていて、今回初めて伊坂幸太郎の小説を手にとってみましたが、3人の視点がコロコロ変化していくテンポ感があり読みやすかったです。

しかし子供が裏組織・劇団の一員というのはあまりにも現実離れしていて読んでいて違和感を感じました。

登場人物が個性的ですし、小説としてもよく考えられたストーリーなのだろうとは思いますが、 すごく面白い話かと言われると、うーん・・・・。

主な登場人物

■ 鈴木

27歳の元中学校教師。二年前、妻がひき逃げに遭って亡くなるまでは平凡な生活を送っていた。犯人に復讐するため職を変え、その父親の経営する会社「フロイライン」に入社する。

 

■ 鯨

自殺専門の殺し屋。「鯨」の名に相応しく大柄な体格で、彫の深い陰鬱な目をしている。彼と対面した人間はなぜか死にたくなるという。愛読書はドストエフスキーの『罪と罰』で、それ以外は読んだことがない。自殺させた人間が幻覚のように現れ話しかけてくるため、現実が曖昧になりつつある。

 

■ 蝉

ナイフを巧みに扱う殺し屋。ナイフの扱いだけでなく格闘術にも優れる。岩西という仲介業者と2人で仕事を受けている。痩身で猫のように機敏な茶髪の青年。哲学的死生観を持ち、口が悪く蝉のように喧しい。

さいごに

 

グラスホッパー (角川文庫)

グラスホッパー (角川文庫)