どうも”とつとつ”です。
でも書きましたが、波正太郎の時代小説「鬼平犯科帳」は、私のお気に入りです。
定期的に何度も読み返している作品で、Kindleに入れていつも欠かさず持ち歩いています。
そんな「鬼平犯科帳」好きの私ですが、今日は、鬼平犯科帳 第三巻「むかしの男(むかしのおとこ)」の読書後のあらすじと感想(ネタばれ)を書きたいと思います。
鬼平犯科帳 第三巻は「むかしの男」で終了です。
■過去の連載記事
鬼平犯科帳 第三巻
第三巻の収録作品は「麻布ねずみ坂」・「盗法秘伝」・「艶婦の毒」・「兇剣」・「駿州・宇津谷峠」・「むかしの男」の6篇です。
「むかしの男」読書後のあらすじと感想
あらすじ
長谷川平蔵が京からの道中留守中に、平蔵の妻・久栄のもとに手紙が届けられた。
手紙の送り主はかつて久栄を捨てた、近藤勘四郎からである。
手紙の内容は、久栄との面会を強要したものであった。
かつて吉原で殺傷事件を起こし、江戸を逃げた近藤勘四郎がどのようなたくらみをもって手紙を寄越し、ひそかな面会を強要したのかはわからない。
しかし何か良からぬことをたくらんでいるのではと思い、久栄は信頼する中間・鶴蔵を連れて近藤勘四郎に会うことにした。
近藤勘四郎との対面のあと、久栄は百姓姿に変装していた鶴蔵に、近藤勘四郎のあとを付けさせた。
久栄が屋敷へ戻ると、どこぞの浪人に久栄が斬られたという流言で屋敷内は大騒ぎであった。
その混乱の最中、娘・お順がさらわれた……。
感想
今回の事件の黒幕・霧の七郎は、鬼平犯科帳(一)「本所・桜屋敷」で捕縛され処刑された、野槌の弥平の手下・〔小川や梅吉〕の実弟でした。
早くに両親を亡くした梅吉・七郎兄弟の兄弟愛は、盗賊ながら深かったようです。
兄・梅吉の処刑を知った七郎は怒りに燃え、長谷川平蔵が留守の間に、平蔵の子・お順と妻女・久栄を殺して平蔵に復讐しようとしました。
この件を迅速に解決に導いたのが佐嶋忠介です。
彼は久栄と近藤勘四郎との間にある過去を直感し、取り調べをせずに平蔵の帰りを待ちました。
さすが苦労人の佐嶋忠介、機知に富んでいます。
なおこの事件の後、平蔵は老中・松平定信に呼び出され、火付盗賊改方へ再就任します。
登場人物
- 近藤勘四郎
- 久栄 - 長谷川平蔵の妻女
- 鶴蔵 - 長谷川家の中間
- 霧の七郎 - 盗賊
- おすめ - 霧の七郎の養母
- お順 - 長谷川平蔵の養女
- 佐嶋忠介 - 長谷川平蔵組下・与力
- 長谷川平蔵 - 前火付盗賊改方長官
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次回予告
次回は、「鬼平犯科帳 第三巻」の読書後のあらすじと感想(ネタばれ)を書きたいと思います。